中級者からのコア・サテライト運用

コア・サテライト運用は、資産運用の基本戦略の一つで、リスクとリターンのバランスを取りながら資産を増やす方法として知られています。コア・サテライト運用って何？と言う方にも理解しやすいよう、順を追って説明します。

コア・サテライト運用とは？

コア・サテライト運用は、資産を「コア（核）」と「サテライト（衛星）」の2つに分けて管理する方法です。コア部分は安定的な運用を目指し、サテライト部分は積極的なリターンを狙います。この組み合わせにより、全体として安定性と成長性のバランスを図ることができます。

コア資産は、ポートフォリオの中心を成す部分で、長期的に安定したリターンを目指す投資対象です。具体的には、以下のようなものが挙げられます：

•インデックスファンド：市場全体の動きを反映する投資信託で、リスクが比較的低く、長期的な成長が期待できます。

•バランスファンド：複数の資産（株式、債券など）に分散投資することで、リスクを抑えつつ安定したリターンを狙います。

これらの投資対象は、長期的な資産形成に適しており、初心者にもおすすめです。

サテライト資産は、ポートフォリオの一部を占め、より高いリターンを狙うための投資対象です。具体的には、以下のようなものがあります：

•個別株式：特定の企業の株式に投資し、高い成長性を期待しますが、リスクも高まります。

•アクティブファンド：市場平均を上回る成果を目指す投資信託で、運用者の判断により投資先が選ばれます。

サテライト資産は、リスクが高い分、成功すれば高いリターンが期待できますが、損失の可能性もあるため、慎重な選択が必要です。

一般的には、全体の資産の70～90%をコア資産、残りの10～30%をサテライト資産とする比率が推奨されています。初心者の方は、まずコア資産を中心に据え、慣れてきたらサテライト資産を取り入れると良いでしょう。

新NISA制度では、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠組みがあります。これをコア・サテライト運用に当てはめると、以下のように活用できます：

•つみたて投資枠（コア資産）：インデックスファンドやバランスファンドなど、長期的な積立投資に適した商品を選びます。

•成長投資枠（サテライト資産）：個別株式やアクティブファンドなど、成長性の高い商品に投資します。

このように、新NISAの枠組みを活用することで、コア・サテライト運用を効果的に実践できます。

コア・サテライト運用は、安定性と成長性をバランス良く組み合わせることで、リスクを抑えながら資産を増やす戦略です。初心者の方は、まずコア資産を中心に据え、徐々にサテライト資産を取り入れることで、無理なく投資を始められるでしょう。新NISAの制度を上手に活用し、計画的な資産形成を目指してみてください。

※投資は元本割れのリスクがあります。ご自身のリスク許容度や投資目的に合わせて、慎重に判断してください。